ソナタ形式とは?
ソナタという形式で書かれた曲や、ソナタという題名の曲をクラシックを少しでもかじったことがある人はよく耳にする言葉でしょう。
そんなソナタとはいったいどんなものであるのかを、今回は紹介していきたいと思います。
現在、ソナタというと楽曲形式という意味を表すことが多くなっています。
しかし、古典派の頃は楽曲ジャンルとしてソナタという言葉を使用していました。
古典派型のソナタは、鍵盤ソナタや二重奏ソナタ(旋律楽器と鍵盤楽器)があり、3楽章で構成されています。
楽曲形式としてのソナタ
楽曲形式としてのソナタは、古典派時代以降に確立した楽曲形式です。
3部形式が進化した形で、提示部・展開部・再現部の三つの部分から出来ています。
提示部
提示部では、主題の提示をします。
第一主題は、男性的(長い音符でしっかりとした旋律や明確なリズムetc.)です。
その一方、第二主題は女性的(流れるような旋律や和声etc.)で、主調が長調の場合は属調、短調の場合は平行調に転調します。
その第一主題と第二主題をつなぐ役割をするのが経過句であり、それによって転調をします。
また、提示部の第一主題には転調をしない主題の確保と呼ばれる、主題を多少変化しながら繰り返す部分が登場する場合もあります。
展開部
展開部には終盤部にオルゲルプンクトという、主調の属音が低音に長く現れることがあります。
展開部では、提示部で提示された主題を拡大・縮小・変形・分解します。
再現部
再現部では、提示部のものが再び登場してきます。
ただし、経過句の転調が変化して第二主題が長調の場合主調、短調の場合は主調か同主調に変わります。
また、提示部のコデッタよりも再現部のコーダの方が長くなる場合が多いです。
ロンド・ソナタ形式とは
ロンド・ソナタ形式は、ロンド形式とソナタ形式両方の原理を持った形式を指します。

大ロンドの形式を基本にしますが、ロンド形式と違うのはCの部分に新しい主題を登場させず、それまでに出てきた要素を展開することによってソナタ形式のような雰囲気が出ます。
ロンド・ソナタ形式:A-B-A-C=展開部-A-B-A(コーダ)
形式は、ロンド形式に近いものもあれば、ソナタ形式に近いものもあります。